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懸賞SA 解答と解説

  • 2023年5月号

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    懸賞SA 解答 2023年5月号

    問1 正解 ①

    枝文は、遡及処罰の禁止(憲法39条前段)に反するものであり、許されない。なお、遡及処罰の禁止は「事後法の禁止」とも呼ばれている。

    問2 正解 ②

    道交法上の道路使用許可は警察署長の権限であるが、道路法上の道路占用許可は道路管理者の権限とされている。

    問3 正解 ③

    証拠隠滅等罪の客体となる証拠については、刑罰権の有無を判断するに当たって関係があると認められる一切の資料をいうことから、物証のみならず人証も含まれると解されている(大判昭10.9.28)。

    問4 正解 ④

    犯人が自ら捜査機関に出頭しない場合であっても、犯人自身がいつでも捜査機関の支配内に入ることができる状態であれば、他人を介して捜査機関に申告した行為について、有効な自首に当たるとされる(最判昭23.2.18)。

    問5 正解 ⑤

    相談者の落ち度に起因する相談であっても、落ち度を殊更に指摘するのではなく、最後まで話を聞き、たらい回し的な取扱いをしない。また、相談者の立場に立って、公平、親切かつ迅速に対応し、相談者の服装、身分、地位等により対応に差異が出ることのないようにする。

    問6 正解 ⑤

    金銭に困っている者が、「誰でも簡単に融資が受けられる。」といった甘い宣伝文句のダイレクトメールによって勧誘された後、仲介料や手数料等の名目で利息を天引きされる等して法外な高金利契約を余儀なくされた上、返済が滞れば執拗な取立ての電話をかけられたり、様々な嫌がらせを受けたりした事案が現に数多く発生している。

    問7 正解 ②

    枝文は、鑑捜査の一つである「土地鑑捜査」の説明である。敷鑑捜査とは、犯人と被害者とのつながりや犯人と被害家屋とのつながりから犯人を発見する捜査方法をいう。

    問8 正解 ③

    異性を誘惑する目的でい集等をしている「ハント族」は、通常、道路における運転行為が著しく交通の危険を生じさせるおそれや著しく他人に迷惑を及ぼすおそれのあるものではないことから、違法競走型暴走族には含まれないとするのが一般的である。

    問9 正解 ④

    災害発生現場にはやむを得ない場合を除き、複数人で臨場することとし、上司等に行き先を確実に報告するなど、受傷事故防止の措置を講じる。また、災害発生時における活動に当たっては、状況に応じて、無線機やヘルメット、救命胴衣等の必要な装備資機材を携帯する。

    問10 正解 ①

    国民の祝日は、「国民の祝日に関する法律」によって定められている。この点、国旗制定記念日(1月27日)は、明治3年、太政官布告の商船規則により「日の丸」が日本の国旗として制定されたことを記念して定められたものであるが、国民の祝日とはされていない。

  • 2023年4月号

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    懸賞SA 解答 2023年4月号

    問1 正解 ⑤

    外国人に関するものとして、本邦から出国する自由は外国移住の自由として保障されているが、本邦へ入国する自由は憲法上保障されていない。外国人の入国の許否は、国家の自由裁量に委ねられているからである。

    問2 正解 ①

    所定の都道府県警察の職員に係る職務執行について苦情がある者は、都道府県公安委員会等に対して、苦情の申出の手続に関する規則で定める手続に従い、文書により苦情の申出をすることができる(警察法79条1項・2項)。したがって、都道府県警察本部を申出先として苦情の申出を行わなければならないというのは誤りである。

    問3 正解 ③

    身代わりとなって警察に出頭し犯人の発見・逮捕を妨害することは、蔵匿ではなく、隠避に当たる。

    問4 正解 ②

    親告罪については、告訴が訴訟条件となっている関係上、告訴期間に制限が設けられており、犯人を知った日から6カ月を経過したときは原則として告訴することができない(刑訴法235条本文)。

    問5 正解 ④

    警察官は、相談者に危害が及ぶおそれがある場合等については、被害届の提出を相談者の意向に委ねたままにせず、相談者に危害が及ぶ切迫性等を十分考慮し、被害の届出を働き掛け、必要に応じて説得を試みる。

    問6 正解 ⑤

    枝文は、送り付け商法の説明である。押し付け商法とは、高額な商品や不要な商品を販売するため、家に上がり込んで長時間居座ったり、「買うまで帰らない。」等と大声で脅したりして、高額な羽毛布団や果物等を無理やり売り付ける商法をいう。

    問7 正解 ④

    警察官は、自動車に乗車している者を同行する場合、その者に降車を求めて、徒歩により同行するか、警察用車両に乗車させて同行する。その者が乗っている車両に乗車することは絶対に避けなければならない。

    問8 正解 ③

    任意提出書については、提出者本人に記載させることが必要である。その際、任意提出者が所有者であって、所有権の放棄の意思表示をした場合には、任意提出者にその旨を記載させた上で、所有権放棄書の提出を求めなければならない。

    問9 正解 ②

    交通事故事件は、一般犯罪と異なり、突発的に道路上で発生するため、現場が変更されやすく、人的・物的証拠が散逸するおそれが大きい。また、交通の混乱する中で負傷者の救護や実況見分を行うこととなり、二次災害事故の危険性もあるので、その防止と対策に配意する必要がある。そのため、現場の捜査活動は、安全を確保し、迅速的確に行わなければならない。

    問10 正解 ①

    水戸市は、政令指定都市ではなく、中核市である。なお、令和4年7月5日現在、政令指定都市の数は20市である。

  • 2023年3月号

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    懸賞SA 解答 2023年3月号

    問1 正解 ④

    判例は、憲法第3章に定める「国民の権利及び義務」の各条項について、性質上可能な限り、内国の法人に対しても適用されるべきであるとしている(最大判昭45.6.24)。

    問2 正解 ③

    緊急事態の布告は、国家公安委員会の勧告に基づき、内閣総理大臣が全国又は一部の地域について発するものである(警察法71条1項)。

    問3 正解 ②

    単純逃走罪の主体は、「裁判の執行により拘禁された既決又は未決の者」である。この点、逮捕は「裁判の執行」ではないことから、逮捕留置中の被疑者は単純逃走罪の主体とはならず、同罪は成立しない。

    問4 正解 ①

    告発とは、告訴権者以外の第三者が、捜査機関に対して犯罪事実を申告し、犯人の処罰を求める意思表示をいう。

    問5 正解 ⑤

    厳しい環境下における職務執行に耐え得る強靭な体力と旺盛な気力を保持することは重要であるものの、体調の悪いときは体育訓練を行わない。また、当直勤務明けのときも体育訓練を行わないことに留意する。

    問6 正解 ⑤

    利殖勧誘事犯については、捜査の結果、詐欺罪が成立することとなる場合も少なくないことから、金融商品取引法や出資法等の適用にとどまることなく、法定刑の重い刑法上の詐欺罪や組織的犯罪処罰法に規定された組織的詐欺罪を適用し、厳正な科刑の実現や犯罪収益の剝奪に努める。

    問7 正解 ③

    捜索を行った場合については、捜索の状況を明らかにした捜索調書(被疑者捜索調書を含む。)を作成しなければならないものとされている(犯罪捜査規範149条1項)。

    問8 正解 ①

    ひき逃げ事件は、違反態様に個人的特徴が見出しにくいことから、手口及び前科者からの割出しが困難であるという特殊性がある。また、ひき逃げ事件は、車両による犯罪であることから、犯人がそのまま車両で逃走に及ぶこととなり、短時間で長距離の逃走を実現させてしまうため、現場付近の捜査及び逃走経路の捜査が困難であるという特殊性もある。

    問9 正解 ②

    重要防護対象に対する不法事案は、軽微なものであっても、対象によっては、国民生活に重大な支障を及ぼし、政治的・社会的混乱を招くだけでなく、国家の威信を損ない、場合によっては国際問題に発展する可能性もあることから、重要防護対象に対する警戒警備は極めて重要であることを銘記しておかなければならない。

    問10 正解 ④

    管区警察局は、東北管区警察局、関東管区警察局、中部管区警察局、近畿管区警察局、中国四国管区警察局、九州管区警察局の6つであり、東海管区警察局は設置されていない。なお、管区警察局は、警察庁の地方機関として、警察法30条に基づいて設置されている。

  • 2023年2月号

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    懸賞SA 解答 2023年2月号

    問1 正解 ②

    表現の自由における「表現」には、憲法21条1項で例示されている言論や出版のほか、インターネット上の掲示板への投稿、街頭での演説やビラ配布等、あらゆる手段・媒体が含まれる。

    問2 正解 ①

    警察法65条によれば、警察官は、いかなる地域においても、現行犯人の逮捕に関して、その職権を行使することができるものとされている。

    問3 正解 ⑤

    公務執行妨害罪の成立に当たっては、本罪が抽象的危険犯であることに鑑み、暴行・脅迫により公務員の職務執行が現実に妨害されたことを必要としない。したがって、暴行・脅迫が加えられれば、そのことをもって直ちに公務執行妨害罪の既遂犯が成立することとなる。

    問4 正解 ④

    告訴における犯罪事実は、他の犯罪と区別することができる程度に特定されていれば十分であり、必ずしも日時・場所・態様等の詳細まで明確にされている必要はない(大判昭6.10.19)。

    問5 正解 ③

    枝文は、「基本訓練」の説明である。「補助訓練」とは、警察官に必要な反射力、体力等を向上させるための訓練である。また、「応用訓練」とは、1対1で相互に自由に攻撃及び防御を行い、間合い、目付け、体さばきや、各種術技を修得するための実戦的な訓練である。

    問6 正解 ④

    人身取引事犯の外国人被害者は、出身国の警察に対する不信感から、日本の警察に対しても同様の不信感を抱いていることが多いという特殊性がある。また、人身取引事犯の外国人被害者は、仲介事業者、雇用主からの威迫等により、精神的に不安定になっていることも多い。

    問7 正解 ③

    私服姿で職務質問をする場合は、警察官であることを必ず告げるとともに、警察手帳を示すなどして身分を明らかにし、正当な職務行為であることを相手方に理解させる。

    問8 正解 ⑤

    枝文は、「密行」の説明である。「尾行」とは、捜査資料等の収集又は被疑者の逮捕等を目的として、被疑者や犯罪を行うおそれのある者、あるいは関係者等に気づかれないように、それらの者を追随して監視する捜査方法をいう。

    問9 正解 ①

    道交法17条1項本文は、歩道又は路側帯と車道の区別がある道路においては、車道を通行しなければならないことを規定しているが、同項ただし書にあっては、その特例として、歩道等を通行できる場合を規定している。

    問10 正解 ②

    菅原道真は戦前の日本銀行券に登場しており、二宮尊徳、夏目漱石、樋口一葉も戦後の日本銀行券に登場しているが、徳川家康は日本銀行券の肖像として採用されたことがない。なお、日本銀行券の表面に女性の肖像が採用されたのは、樋口一葉が初めてである。

  • 2023年1月号

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    懸賞SA 解答 2023年1月号

    問1 正解 ①

    判例は、「個人の私生活上の自由の一つとして、何人も、その承諾なしに、みだりにその容ぼう・姿態……を撮影されない自由を有するものというべきである。これを肖像権と称するかどうかは別として、少なくとも、警察官が、正当な理由もないのに、個人の容ぼう等を撮影することは、憲法13条の趣旨に反し、許されない」としている(最大判昭44.12.24)。

    問2 正解 ②

    警察は、都道府県の管轄を超えた広域的な事案にも対応しなければならないため、警察法では、都道府県警察相互の協力や管轄区域外での権限行使が可能な場合について、各種規定が設けられている。警察法60条で定められている「援助の要求」は、その中の代表的なものである。

    問3 正解 ③

    不能犯に該当する場合は、当該犯罪の既遂はもちろん、当該犯罪の未遂も成立しない。

    問4 正解 ④

    逮捕された被疑者の釈放又は送致は、司法警察員の権限とされ、司法巡査の権限とはされていない(刑訴法203条1項、211条、216条)。

    問5 正解 ⑤

    警察術科には、救急法も含まれている。警察官は、事件等の現場で要救護者を発見した場合において、適切な救命措置や応急手当等を施すことが求められており、その向上を図るべく、救急法訓練を行う必要がある。

    問6 正解 ⑤

    枝文は、インターネットカジノ賭博ないしオンラインカジノ賭博に関する説明である。この点、バカラ賭博とは、トランプカードを用いて合計点数の大きさをプレイヤー、バンカーが争い、そのいずれが勝つか、賭客同士で予想して賭博を行い、勝者から胴元側がコミッション料と称した手数料を徴するものである。

    問7 正解 ④

    聞込みに当たり、相手方の職業、地位又は服装等に応じて、区別して接することは妥当でなく、相手方の人格を常に尊重しなければならない。

    問8 正解 ③

    枝文は、原動機付自転車の定義である(道交法2条1項10号)。自動車とは、原動機を用い、かつ、レール又は架線によらないで運転する車であって、原動機付自転車、軽車両及び身体障害者用の車椅子並びに歩行補助車、小児用の車その他の小型の車で政令で定めるもの以外のものをいう(同項9号)。

    問9 正解 ②

    治安警備実施に当たっては、的確な部隊活動を行うため、気持ちに余裕を持ちながら、指揮官の命令を確実に遂行するとともに、その遂行状況を積極的に報告しなければならない。

    問10 正解 ①

    東京都港区にある東京タワーは、世界遺産としては登録されていない。もっとも、保存及び活用についての措置が特に必要とされる文化財(建造物)について、文部科学大臣が文化財登録原簿に登録する「文化財登録制度」が導入されているところ、東京タワーは平成25年にこれに登録された。

  • 2022年12月号

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    懸賞SA 解答 2022年12月号

    問1 正解 ⑤

    判例は、捜査機関による報道機関が保有する取材ビデオテープの押収処分につき、公正な裁判の実現の前提である適正迅速な捜査の遂行という要請がある場合には認められ得るとしている(最決平元.1.30、最決平2.7.9)。

    問2 正解 ④

    警察法2条1項は、警察の責務とされる「公共の安全と秩序の維持」について、「犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締」を例示している。

    問3 正解 ③

    枝文は「牽連犯」(刑法54条1項後段)の説明であり、「観念的競合」とは、1個の行為が同時に数個の罪名に触れる場合をいう(刑法54条1項前段)。

    問4 正解 ②

    検察官は、身柄を拘束(逮捕・留置)されていない在宅被疑者をいきなり勾留することは許されず、勾留するためには必ず適法な逮捕手続が先行していなければならない。この原則を「逮捕前置主義」という。

    問5 正解 ①

    礼式は、内面的な心の持ち方を外部に表現して、相手に通じるようにすること、すなわち適切な姿勢や動作により、外形と内心の一体化を図るものである。

    問6 正解 ⑤

    「公然陳列」とは、不特定又は多数の人が認識し得る状態に置くことをいい、わいせつビデオ等を上映するなどして観覧させ視覚に訴えることのほか、わいせつな内容のレコードや録音テープ等を再生して聞かせ聴覚に訴えることも、これに該当する。なお、インターネット等の普及により、ホームページにわいせつ画像を掲示し、不特定又は多数の人にこれを閲覧させる行為も、「公然陳列」に当たる。

    問7 正解 ③

    受持区内で事業を営むものに対する巡回連絡は、カウンターや受付だけで済ませることなく、できる限り責任者と面接し、各種犯罪の発生状況や夜間の警備体制等の具体的な事柄を取り上げて指導連絡を行う。

    問8 正解 ④

    犯罪手口制度は、犯罪手口に関する資料を組織的に収集し、管理し、これらの資料を効果的に活用することによって犯罪捜査に役立てることを目的とした制度であり、所定の場合を除き、「殺人、強盗、放火、誘拐、恐喝、窃盗、詐欺及び性的犯罪」に適用される(犯罪手口資料取扱規則3条1項)。

    問9 正解 ②

    地方運輸局長等から臨時運行の許可を受ければ、未登録の普通自動車であっても、公道上で試運転することができる(道路運送車両法34条2項)。なお、臨時運行の許可をするに当たっては、臨時運行許可証を交付し、かつ臨時運行許可番号標を貸与しなければならない(同法35条4項)。

    問10 正解 ①

    日本の河川は、一級河川、二級河川、準用河川、普通河川に区分されており、特別河川という区分はない。

  • 2022年11月号

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    懸賞SA 解答 2022年11月号

    問1 正解 ③

    通信の秘密が保障される範囲は、通信の内容にとどまらず、例えば、信書の差出人・受取人の住所・氏名など、通信に関する全ての事項に及ぶものとされている(大阪高判昭41.2.26)。

    問2 正解 ①

    警察事務は、現行法制上、都道府県の自治事務とされているが、これは、憲法における地方自治の尊重の精神を受けて、警察の権力を地方に分散させることによってその濫用を抑制するとともに、警察を身近なものとすることによって国民によるコントロールを容易なものとするためである。

    問3 正解 ④

    常習賭博罪は、行為者に常習性が認められる場合、すなわち賭博常習者が行為の主体となる場合に刑が加重される不真正身分犯である。

    問4 正解 ⑤

    事件を送致した後であっても、警察は捜査の主体となり得る。すなわち、警察官は、事件の送致又は送付後においても、常にその事件に注意し、新たな証拠の収集及び参考となるべき事項の発見に努めなければならず、新たな証拠物その他の資料を入手したときは、速やかにこれを追送しなければならない(犯罪捜査規範196条)。

    問5 正解 ②

    通常点検を受ける際には、事前に服装、携帯品等の準備や確認を行うとともに、号令に従って気持ちを充実させ、機敏に動作を行い、自信を持って点検官による検査を受けなければならない。

    問6 正解 ④

    人に売春をさせることを内容とする契約をした者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処せられる(売春防止法10条1項)。また、その未遂犯も処罰されることとなる(同条2項)。

    問7 正解 ③

    犯罪の捜査につき、他の警察に対して緊急の措置を依頼する必要がある場合に、緊急事件手配書により、緊急配備その他の必要な措置を求める手配は、事件手配ではなく「緊急事件手配」である。

    問8 正解 ⑤

    路面電車又はトロリーバスは、軌道法14条の規定に基づく命令で定める最高速度を超えない範囲内で道路標識等によりその最高速度が指定されている道路においてはその最高速度を、その他の道路においては当該命令で定める最高速度を超える速度で進行してはならない(道交法22条2項)。

    問9 正解 ①

    警護に関する活動は、警察法2条の責務を達成するために必要な任意処分として実施されるものが大半であるが、警護対象者の身辺の安全を確保すべく、必要に応じて、国民の権利・自由を一部制限して法的義務を課す処分(強制処分)を行う場合もある。

    問10 正解 ②

    世界には、ユーラシア大陸、北アメリカ大陸、南アメリカ大陸、アフリカ大陸、オーストラリア大陸、南極大陸の6つの大陸がある。なお,北極点周辺は,北極海と呼ばれる海洋となっており,大陸(陸地)ではない。

  • 2022年10月号

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    懸賞SA 解答 2022年10月号

    問1 正解 ①

    公務員における集会・結社の自由については、その政治的中立性に対する国民の信頼の確保や職務の公共性の見地から、一般国民のそれとは異なる制約に服することとなる。

    問2 正解 ⑤

    援助の内容としては、警察官の派遣や警察装備の貸与等であるが、派遣された警察官の身分については派遣先の職員とはならないため、給与等はあくまで派遣元の警察庁又は都道府県警察の負担となる。

    問3 正解 ④

    幇助行為の態様としては、不作為であってもよい。したがって、他人による犯行を制止すべき義務のある者が、殊更にこれを制止せず犯罪の実行を容易ならしめたときは、不作為による幇助犯が成立することとなる。

    問4 正解 ③

    司法警察員は、留置の必要があると思料するときは、「被疑者が身体を拘束された時」から48時間以内に、書類及び証拠物と共に被疑者の身柄を検察官に送致しなければならない。留置の必要がないと思料するときは、直ちに被疑者を釈放しなければならない(刑訴法203条1項、211条、216条)。

    問5 正解 ②

    交番その他の派出所、駐在所その他これらに類する施設で公衆の見やすい場所において勤務するときは、警棒を携帯する必要がある(警察官等警棒等使用及び取扱い規範8条1項1号括弧書)。

    問6 正解 ⑤

    風俗営業の許可を受けた者は、自己の名義をもって、他人に風俗営業を営ませることが禁止されている(風営法11条)。これを「名義貸しの禁止」という。

    問7 正解 ④

    警察用自動車については、車内及びトランク内の整理整頓に努めるほか、警杖、刺股等の受傷事故防止用装備資機材は直ちに取り出せるよう積載場所を工夫する。また、運転技能は当然であるが、職務質問技能、無線通話技能、装備資機材操作技能の習得・向上も常に心掛ける。

    問8 正解 ③

    インターネットの普及に伴い、インターネットオークションサイト、フリーマーケットアプリケーションを利用して盗品等を処分している事案が多発していることから、サイバー犯罪捜査部門等との連携を図るなどして、盗品等の発見に努める。

    問9 正解 ①

    緊急自動車として認められるためには、緊急用務のため「運転中」であることが求められている(道交法39条1項括弧書)。

    問10 正解 ②

    中国は加盟国ではない。ASEAN(東南アジア諸国連合)は、1967年の「バンコク宣言」によって設立され、当初は5カ国(タイ、インドネシア、シンガポール、フィリピン、マレーシア)が加盟するにとどまっていたが、現在は全10カ国(インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオス)が加盟している。

  • 2022年9月号

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    懸賞SA 解答 2022年9月号

    問1 正解 ⑤

    思想及び良心は、個人の内心に属するものであり、他者の人権や社会的利益と衝突することはあり得ないから、公共の利益により制約されることはなく、いかなる理由をもってしても、公権力が思想・良心の自由に制約を加えることはできない。したがって、憲法の基本理念を否定するような思想であっても、それが外部に表現されない限りは、絶対的に保障される。

    問2 正解 ②

    都道府県知事は、都道府県警察の運営について、都道府県公安委員会に対して指揮命令権を有しているわけではない。というのも、都道府県公安委員会は、都道府県知事の所轄の下に置かれているところ,ここでいう「所轄」とは、指揮命令権のない所属関係を意味するからである。

    問3 正解 ③

    既に犯罪を決意している者を唆しても、教唆犯は成立しない。その決意を強めたような場合には、従犯(幇助犯)が成立することになる。

    問4 正解 ①

    準現行犯逮捕は、現行犯逮捕の一種であるから、警察官に限らず、一般私人でも行うことができる(刑訴法212条2項、213条)。なお、一般私人が逮捕した後、直ちに検察官又は司法警察職員に引き渡さなければならないことも同様である(刑訴法214条)。

    問5 正解 ④

    地方公務員法上の懲戒処分の種類としては、免職、停職、減給、戒告が挙げられる。なお、降任は、同法における分限処分の種類の一つである。

    問6 正解 ③

    少年の処遇に当たっては、処遇の個別性が求められており、その少年に対する保護の必要性の程度に応じて、個別具体的な処遇がなされなければならない。

    問7 正解 ④

    参考人の事情聴取に当たっては、相手の人柄、性格をよく考え、参考人に適した事情聴取をしなければならない。特に幼少者は暗示にかかりやすいので、注意を要する。

    問8 正解 ⑤

    交通規制を行う際は、交通監視員等を配置するとともに、各種資機材を「外から内」へと迅速に配置する。資機材を外から配置するのは、交通規制前の突入車両による受傷事故を防止するためである。

    問9 正解 ②

    警衛の実施中に、一般事件や交通事故の発生を認知した場合には、警衛を理由にこれを放置することなく、必要な措置を講じなければならない。特に急を要する人命救助事案等については、これを最優先としなければならない。また、緊急自動車については、自動車お列を徐行又は一時停止させることなどにより、その優先通行を確保しなければならない。

    問10 正解 ①

    イリオモテヤマネコは絶滅危惧種であって、絶滅の判定はなされていない。イリオモテヤマネコは、沖縄県西表島にのみ生息しており、環境省等の調査によると、現在の推定生息数は約100頭となっている。

  • 2022年8月号

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    懸賞SA 解答 2022年8月号

    問1 正解 ⑤

    憲法14条1項の「平等」とは、各人の能力、性別、年齢、財産状況など、様々な事実上の差異を前提として、その差異がある者の間では異なる取扱いを認め、同一の条件と事情の下では均等に取り扱うという相対的平等を意味するものとされている。

    問2 正解 ④

    警職法3条による保護は、その対象について、「応急の救護を要する」状態にある者に限定している。

    問3 正解 ③

    障害未遂の場合、その刑を減軽することができるが、事情によっては既遂の場合と同じ刑が科されることとなる(任意的減軽)。

    問4 正解 ①

    通常逮捕状を請求するに当たっては、原則として、請求者が所属する官公署の所在地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所の裁判官に対して行うこととなるが、やむを得ない事情があるときは、最寄りの下級裁判所の裁判官に対して行うこともできる。

    問5 正解 ②

    警察の捜査活動は、犯罪被害者等の協力なくしては適切に進めることができない。したがって、犯罪被害者等の立ち直りを支える活動を行うことによって、犯罪被害者等が抱える様々な負担を軽減することは、警察の捜査に対する犯罪被害者等の協力確保を図る上で極めて重要である。

    問6 正解 ⑤

    認知症を発症している高齢者等の行方不明事案については、過去の徘徊場所の聴取や他の警察署又は都道府県警察への保護取扱い等の照会のほか、遠方への徘徊を想定した行方不明者資料の公表など、認知症の特性を踏まえた措置を執るとともに、警察だけでなく、自治体、関係機関、地域住民等と連携した発見活動により、早期の発見・保護に努めることが重要である。

    問7 正解 ④

    昼間は積極的に声を掛け、夜間はパトロールカードを活用するなど、市民に対して地域警察官が警らを実施していることを知らせる。特に、繁華街等では積極的に姿を見せて、粗暴犯等の発生の防止に努める。

    問8 正解 ②

    被疑者の取調べに当たっては、その年齢、性別、境遇、性格等に応じたふさわしい取扱いをするなど、その心情を理解して行わなければならない(犯罪捜査規範167条4項)。

    問9 正解 ③

    道交法は、歩行者の通行方法について、行列等の通行の場合を除いて直接罰則を設けておらず、警察官等が通行方法違反を行っている歩行者に対して正しい通行方法を指示したにもかかわらず、この指示に従わない場合に限って、罰則を設けている。

    問10 正解 ①

    ノーベル賞の部門として、政治学賞は設けられていない。現在のノーベル賞は、物理学賞、化学賞、生理学・医学賞、文学賞、平和賞、経済学賞の6つの部門が設けられている。

  • 2022年7月号

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    懸賞SA 解答 2022年7月号

    問1 正解 ①

    基本的人権は、人が人であることにより生まれながらにして有する権利であり、天皇から恩恵として与えられるものではない。

    問2 正解 ②

    自動車検問については、これを具体的に規定した個別法は存在しない。もっとも、自動車を利用した犯罪や交通事故の発生状況等に鑑み、警察の責務を達成する上での重要な手段として、実務上広く行われている。

    問3 正解 ⑤

    行為者の認識は「Aの殺害」であったものの、発生した結果は「Bの殺害」であったのだから、行為者の認識した事実と実際に発生した結果との間に食い違いが生じており、これは「事実の錯誤」に当たる。

    問4 正解 ③

    緊急逮捕をした場合、直ちに裁判官の逮捕状を求める手続をしなければならないことから(刑訴法210条1項)、緊急逮捕後、何らかの理由で被疑者を釈放した場合であっても、当該逮捕行為の適法性を確保すべく、逮捕状請求の手続が必要となる。

    問5 正解 ④

    報道対応に当たっては、報道機関ごとの特性を考慮することは必要であるが、あくまで全ての報道機関に対して公平に発表を行うことが重要であるから、その内容は同一でなければならないし、報道機関によって発表時期を変えるようなことも避けなければならない。

    問6 正解 ③

    令和3年におけるストーカー規制法の一部改正により、電話、FAX、電子メール、SNSメッセージに加えて、拒まれたにもかかわらず連続して文書を送付する行為が、新たに規制対象行為とされた(同年6月15日施行)。また、この改正により、GPS機器等を用いた位置情報の無承諾取得等についても規制対象行為となっている(同年8月26日施行)。

    問7 正解 ④

    被疑者は、逮捕の手が及ぶことを予想して、常に逃走口を考えていることから、逮捕するに当たっては、出入口や窓等の付近において張込みを行うなど、被疑者の逃走防止に万全を期さなければならない。

    問8 正解 ⑤

    運転者による違反の処理だけで終わらせず、使用者等による違反が介在しているかどうかについても捜査を行うなど、背後責任を追及するために必要とされる証拠資料の収集に努めることも重要である。

    問9 正解 ②

    右派系市民グループは、クーデターやテロその他の不法行為によって自らの理想の実現を図る思想的背景を有していない。また、一般市民が多く参加しており、年齢層も幅広く、女性の参加もみられている。これらの点から、既存の右翼団体とは区別して捉える必要がある。

    問10 正解 ①

    国税庁は、内閣府の外局ではなく、財務省の外局である。なお、外局は内閣府又は省に設置され、特殊な事務や独立性の強い事務を行うが、委員会と庁に大別されており、委員会の長は委員長、庁の長は長官である。

  • 2022年6月号

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    懸賞SA 解答 2022年6月号

    問1 正解 ③

    日本に在留する外国人が一時出国することは自由であるが、再入国する自由が保障されているわけではなく、場合によっては、当該外国人の再入国を拒否することも可能である。

    問2 正解 ②

    警察官は、警職法7条に規定する場合において、相手に向けて拳銃を構えることができるところ(警察官等拳銃使用及び取扱い規範5条)、これは武器の「使用」に当たる。

    問3 正解 ①

    「急迫」(刑法36条1項)とは、法益の侵害が間近に差し迫っている状況をいい、その侵害は現在のものでなければならないから、将来起こり得る侵害や過去の侵害には「急迫」性が認められず、正当防衛は成立しない。

    問4 正解 ⑤

    逮捕した被疑者の釈放後、有力な証拠が新たに発見されたのであれば、再逮捕を必要とする正当な事由が認められることとなる。

    問5 正解 ④

    留置管理業務を行うに際して、被留置者の性別、年齢、民族、宗教による社会習慣の違い等に配慮することが必要である。もっとも、罪名、留置期間の長短等によって処遇を異にしてはならない。

    問6 正解 ④

    断片的な情報であっても、他の情報と照合されたり、総合的に検討されたりすることによって、重要な意義を持つことも多い。したがって、情報は至る所に存在していることを念頭に置き、ささいなことであっても自分の独断的な判断で見逃すことがないよう注意すべきである。

    問7 正解 ⑤

    保存文書の累積や複雑化を防止して能率の向上を図るため、定期的に整理点検する。特に、保存期間が定められている文書の点検は確実に行い、保存期間の経過したものについては、幹部の指示により廃棄する。

    問8 正解 ①

    急訴事案の届出人は、その事案の関係者であったり、有力な参考人であったりすることが多いから、その住所、氏名等を必ず記録し、明らかにしておかなければならない。

    問9 正解 ②

    道路標識については、夜間も十分認識できるよう、原則として反射材料を用い、又は夜間照明装置を施すものとされている。また、道路標示についても、原則として反射材料を用いるものとされている。なお、道路標識等の設置に当たっては、交通規制の実効性を上げるべく、歩行者、車両又は路面電車の運転者がその前方から見やすいように、かつ、道路又は交通の状況に応じて必要と認められる数を設置しなければならない。

    問10 正解 ③

    OPEC(石油輸出国機構)は、加盟国間における石油政策の調整や、国際石油市場における価格の安定などを目的として、イラン、イラク、クウェート、サウジアラビア、ベネズエラの計5カ国が1960年9月14日に設立した。その後、加盟国を増やしているが、イスラエルは加盟国となっていない。